2025年初のG1フェブラリーステークスは、コスタノヴァが勝利しました。キングJはJRA史上初・女性騎手によるG1勝利を達成。まさに歴史に残るフェブラリーステークスでしたね。なお馬券は上位決着となり、穴党には厳しい結果になりました。
繰り返す。藤岡佑介は4着でした。
華々しく始まった今年のG1シリーズですが、次は3月末の高松宮記念まで空きます。ここからは3歳クラシックのトライアルレースが始まりますので、毎週ヒリヒリした権利取り争いを目にすることになりそうです。
そんなレースを前に開催されるのが、G3オーシャンステークスです。
第3回名馬クロニクル オーシャンS編
数日前の記事で、プログノーシスが金鯱賞3連覇を目指すというタイトルを目にしました。競争馬の中には、特定の条件下で無類の強さを発揮する馬がいまして、ステイヤーズステークスS3連覇のアルバートや、東京大賞典4連覇のオメガパフュームが記憶に新しいところです。今回は、オーシャンステークスで「とある記録」を持つ馬にフォーカスを当てます。
短距離界重賞の安定勢力
今回取り上げるのはナックビーナスです。ナックビーナスは2015年10月にデビューした牝馬で、2016年1月に3歳未勝利戦を勝ち上がりました。その後葵ステークス(当時3歳OP)や秋のオーロカップ、カーバンクルステークスとオープン特別を3勝する安定した走りを見せました。
2017年にはオーシャンステークスで2着になり重賞初連帯を記録。結局その年の重賞勝利は叶わなかったものの、キーンランドカップ3着など、重賞で十分に戦える馬へと成長していきました。
2018年は1月のカーバンクルステークスを勝利し、当レース連覇達成。勢いそのままにオーシャンステークスに出走します。レースは前を行くキングハートに4番手から迫りますが、僅かに捉えきれず2年連続で2着。結局重賞初制覇は同年のキーンランドカップになりました。
重賞勝利後
重賞勝ち馬になったナックビーナスは、2019年も現役を続行。初戦のカーバンクルステークスを2着とし、三度オーシャンステークスに出走します。
レースはモズスーパーフレアが3F32.3で逃げる超ハイペースの展開に。道中2番手で進んだナックビーナスは、坂で垂れるモズスーパーフレアを交わして勝利を目指す形になりましたが、最後の坂でもモズスーパーフレアの脚色は衰えることを知りません。結局そのまま逃げ切りを許し、ナックビーナスは1馬身半差の2着。なんとオーシャンステークス3年連続の2着になります。
2019年は高松宮記念出走の後、香港遠征を実施(チェアマンズスプリント)し、アジアの短距離界にチャレンジする年となりました。結果は伴いませんでしたが、年末のラピスラズリステークスを勝利し、2020年も引き続き活躍を期待させる結果となりました。
〇度目の正直
そして2020年、初戦はもちろんオーシャンステークスです。実に4度目の挑戦となった今回も、2番手からレースを進める展開となりました。ミドルペースで逃げたエンゲルヘンが直線半ばで脚が無くなり、ナックビーナスは先頭に躍り出ます。最後の坂でもまだ先頭はナックビーナス。苦節4年、ついにオーシャンステークス初制覇が現実になりかけた瞬間、1頭忍び寄るのは、後に高松宮記念を勝つ名スプリンター・ダノンスマッシュ。坂上で先頭は入れ替わり、ナックビーナスはなんと4年連続の2着になります。敗れたとはいえ、3着との差は3馬身もありましたので、負けて強しの内容でした。
次走の高松宮記念が現役ラストランとなり、通算成績は38戦8勝。そのうち3勝が中山1,200ⅿと得意舞台だったのに、なぜかオーシャンステークスを勝つことはできませんでした。4回出走して(0-4-0-0)という成績を、「無類の強さ」と呼ぶか否かは、我々競馬ファン次第なのかもしれません。
なぜか勝てる舞台があれば、なぜか勝てない舞台もある。これも競馬の面白さでしょう。
2020年オーシャンステークス 2着ナックビーナス
オーシャンステークス2025 注目馬
ママコチャ
一昨年のスプリンターズSの覇者も、昨年は年間未勝利。6歳になった今年は再びG1勝利を目指す勝負の年になりそうです。ナムラクレアやルガルといったG1級が不在のここは、勝利が欲しいところでしょう。鞍上は川田将雅。本気度は察してください。
ペアポルックス
前走シルクロードSは、緩い馬場があわなかったのか14着と大敗。今回は仕切り直しの一戦となります。年末のラピスラズリSを勝利したように、中山1,200ⅿは得意の舞台ですので、ここは今一度結果が欲しいところでしょう。鞍上は岩田康誠が継続騎乗。ママコチャなど強豪のインを突くのか、はたまた逃げ切るのか、展開を握る一頭と言えるでしょう。
ステークホルダー
1月のサンライズS(3勝クラス)を快勝、2連勝で見事オープンクラスまで登り詰めました。全4勝中3勝が中山1200ⅿという中山巧者で、前走も余裕たっぷりの勝利でした。鞍上は戸崎圭太が継続騎乗。母ワンスインナムーンのようは名スプリンターの一員になれるか、試金石のレースになりそうです。
メッシの注目馬
今回はウイングレイテストに注目しとる。
去年の夏に好走したのを最後に、ここ2戦は大敗やけど安心していい。スプリンターズステークスは先行馬にはキツすぎるハイペースやったし、前走は馬場が全く合わないレースやった。
夏にはサトノレーヴと接戦できた馬なんや。開幕週で内枠を引き当てたのは幸運と言う他ない。ここは好走を期待しとる。
◎ウイングレイテスト 単複
今後の更新情報
3/1(土):中山記念 名馬クロニクル&2025年注目馬 更新します!!