大阪杯2025

4月6日(日)は阪神競馬場で大阪杯が開催されます。G1レースに昇格して早くも9回目を迎える大阪杯。先週の高松宮記念同様に、展開予想と注目馬を5頭ピックアップします。

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大阪杯前半3F展開

過去の前半・後半3Fタイム一覧

2017 年にG1に昇格して以降のタイムを一覧にしました。見ての通り8回中7回で、前半3Fは35.5秒以上かかっています。

一見スローペースに見えますが、実は特段スローと言うわけではありません。同じ芝2000ⅿで開催される天皇賞秋と比べても、パンサラッサが出走した2022年2023年を除けば、実は大阪杯の方がテンの入りは速くなります(天皇賞秋:2024年35.9秒,2021年36.2秒,2020年36.5秒)。

違いは上がり3Fのタイムに出ています。天皇賞秋が33秒台の上がり勝負になりやすいのに対して、大阪杯で上がりが34秒台を記録したレースは2回のみで、それ以外は上がりのかかるレースが多発しています。

最後の切れ味勝負に持ち込みたい馬より、淡々と同じペースで走れる馬(=持続力のある馬)のほうがこのレースには適していると考えられますね。

出走馬の前半・後半3F考察

出走馬のタイムは、1,800ⅿ〜2,200ⅿの出走履歴から抽出しています。(ステレンボッシュのみ国内の直近5走)
テン3Fのトップタイムはデシエルト、2位がホウオウビスケッツでした。その2頭以外は36秒台なので、今年の大阪杯は上記2頭のどちらかが引っ張る展開になりそうです。ステレンボッシュはマイルでのタイムが入っていますので、中距離にするともう少し遅くなるかなと思います。それ以外の馬も印象とさほど差はない結果になりました。
上がり3Fのトップタイムはステレンボッシュでした。こちらもマイルでのタイムが入っていますので、実質一位はシックスペンスでOKだと思います。以下、3歳前半にスローのヨーイドンレースが多かったエコロヴァルツ、ヨーホーレイクとジャスティンパレスが続いています。
昨年の覇者べラジオオペラはどちらの表でも中位にいますので、このレースはやはり切れ味よりも持続力がものを言うレースなのでしょう。序盤からある程度の位置でレースに参加でき、後半から徐々にペースアップして走りきることが重要なようです。
この条件に合いそうのは、ヨーホーレイク、ジャスティンパレス、アルナシーム。戦績から小回りコースが合いそうなコスモキュランダや皐月賞馬ソールオリエンスは、テンが遅すぎる印象です。コスモキュランダは捲れることが好走条件ですね。

大阪杯 魅惑の注目馬 5頭

上位人気が予想されるステレンボッシュ、シックスペンス、ベラジオオペラについてはきっと誰かが書くでしょうから割愛します。

この3頭は、語るまでもなく普通に強いです。シックスペンスはここで結果を出すと、一気に今年のスター候補まで駆け上がりそうな気がします。

ということでそれ以外から5頭チョイスしています。

①アルナシーム

昨年の中京記念(小倉開催)、年始の中山金杯を制しており、6歳にしてさらに力を付けてきた印象です。前走中山記念は5番人気に推されましたが、内前有利+スローペースの展開を、後方外側で大外一気を狙って爆負けしています。

勝った中京記念・中山金杯は、いずれも3,4コーナーで内から徐々に位置を上げて直線を迎える形をとって結果が出ましたので、まずは内枠を獲りたいところです。大阪杯は4コーナー付近で馬群がシフトアップしますので、そこについていけたら2,3着は十分あると思います。鞍上は横山典弘御大、奇想天外なレース展開を期待しましょう。大外枠ですが、気づいたら最内を獲っているのが横山典弘です。

②エコロヴァルツ

2歳時の朝日杯FSでは豪快な末脚を見せていましたが、3歳秋からは精神的に落ち着いてきたのか、逃げ先行を選択できるようになりました。適性外のレースとなった菊花賞(9着)の後、ディセンバーSではスタートから3番手をキープし、直線を押し切る強い勝ち方を披露。無事オープン入りを果たし、3歳シーズンを終えました。

始動戦となった前走中山記念は、2枠という好枠を活かして3,4番手でレースを進めると、坂を上ったあたりで先頭に立つ展開に。勝利を掴んだかと思ったところで、真後ろにいたシックスペンスに交わされ悔しい2着となりました。重賞初勝利とはなりませんでしたが、G1馬ソウルラッシュらを完封しており、能力はすでに重賞級といっても過言はありません。ポジションが取れれば、2,3着があっても不思議はありません。

③コスモキュランダ

弥生賞1着、セントライト記念2着、AJCC2着と、誰の目にも「中山巧者」の印象を持つコスモキュランダさん。得意舞台を少し拡大解釈すれば、直線の短い小回りコースの今回はG1奪取の大チャンスと言えます。過去の走りを見ても、流れに乗るよりも3コーナーで自分からレースを動かすほうが好成績になるタイプなので、超一線級が不在の今回も恐らく3,4コーナーで捲る形をとると思います。むしろその形が取れることが大阪杯好走のカギになるでしょう。

鞍上は、今年はめちゃくちゃ「足りている」ことで有名な丹内祐次J。気負うな丹内祐次。それゆけ丹内祐次。川田将雅、藤岡佑介ら同世代に負けるな、丹内祐次。といったところです。

④ホウオウビスケッツ

昨年の函館記念制覇を皮切りに、毎日王冠・天皇賞秋と連続して好走しました。年明け初戦の中山金杯は大外枠が災いして敗戦するも、前走金鯱賞では、デシエルトのつくるハイペースを物ともせず2着と好走。この1年で確実に力をつけてきた印象です。

中2週という比較的強行軍であることは気になりますが、岩田康誠Jを確保しているので予定通りの出走なのだろうと思います。右回り・左回り・小回り全て対応できるのは実証済みですので、この馬にとっては最高の枠に入りました。スタートさえうまく切れば上位に食い込む可能性はかなり高い1頭でしょう。

⑤ヨーホーレイク

チェルヴィニア、ソールオリエンスらが出走した京都記念を快勝し、重賞3勝目を決めたヨーホーレイク。故障による長期離脱もありながら、7歳にして完成の域に達したような雰囲気が漂っています。京都記念は+20キロの叩き仕様での勝利だったこともあり、大阪杯での上積みを期待してしまいます。

欠点を上げるなら、好走条件が「直線で坂のないコース(京都・新潟等)」に限られている点でしょうか。それすら乗り越えそうな順調っぷりですが、唯一引っ掛かるのはそこかなぁと思います。

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名馬クロニクル 大阪杯

今年で9回目を迎えるG1・大阪杯。

G2時代はドバイの裏で開催される多少豪華なレースという印象でした。天皇賞春のステップにしては距離が短く、安田記念のステップにしては長いという、まさに「帯に短し、襷に長し」のレース。ショウナンマイティやアンビシャスなど、G1には少し届かない馬が勝ち取っていくレースだったと記憶しています。

大阪杯は栗東所属馬が25年連続で勝利しています。

東西の力差が縮まってきた中でこれほど西高東低の重賞レースは珍しく、最後に大阪杯を勝った関東馬を思い出せる人は超がつく競馬ファンでしょう。

今回は「関東最後の大阪杯勝ち馬」をピックアップします。

1999年大阪杯勝ち馬・サイレントハンターです。

サイレントハンターは、父サンデーサイレンス,母ヒロポリシーの間に生まれた牡馬です。父は日本競馬界を変えた名種牡馬、母の母タイムポリシーはオークス馬テンモンの半妹という良血馬でした。土曜日のウイニング競馬でおなじみの大久保洋吉厩舎に所属し、弟子の吉田豊Jとのコンビで活躍した名馬です。

デビューから重賞初制覇

1996年1月東京の4歳新馬戦で5着となり、3か月後の未勝利戦で初勝利を上げました。遅めのデビューだったことから3歳クラシックには間に合わず、11月中京の4歳500万下で2勝目をあげデビューシーズンを終えます。

サイレントハンターといえば逃げの印象がありますが、この頃は逃げ戦法を獲っておらず、好位でレースを進めるタイプだったようです。

5歳のシーズンも序盤は目立った印象はありませんでしたが、4月の摂津特別(900万下)で初めて逃げて勝利すると、ここから前目に付ける戦法が板につき、成績が安定していきます。

6歳シーズンからは1,600万下を2勝しOP入りを果たします。OP初戦のエイプリルSでは、オレンジピールやツクバシンフォニーなどの強豪を退け勝利。続けて出走したG3新潟大賞典では、G1馬マイネルマックスやオフサイドトラップらを寄せ付けず勝利し、3連勝で重賞初制覇を飾りました。

この年は札幌記念でエアグルーヴの2着、オールカマーではダイワテキサスの3着など古馬一線級とも対等に戦えるまで成長。G1初出走となった天皇賞秋では、大逃げを打ったサイレンススズカの2番手でレースを運び4着と好走し、G1でも戦えることを示しました。

1999年大阪杯

7歳シーズンとなったサイレントハンターは、初戦の中山金杯で重賞2勝目を飾ると、AJCC2着→京都記念3着→中山記念4着とG2で連続好走。年明け5走目となる次走は4月のG2大阪杯となりました。菊花賞馬マチカネフクキタルや、京都記念勝ち馬ミッドナイトベットら強豪が集うなかでサイレントハンターは1番人気に支持されます。

レースはサイレントハンターが好スタートから逃げ、2番手にランフォザドリーム、その後ろにマチカネフクキタルが控える展開。隊列はすんなりと決まり、一塊となった馬群は1,2コーナー→向こう正面→3コーナーと、比較的穏やかに進んでいきます。

4コーナー付近で徐々にペースアップ。直線入り口付近で、逃げたサイレントハンターにマチカネフクキタルが迫り、その外からミッドナイトベットが追い上げてくる展開になります。マチカネフクキタルが満を持して抜け出しを図りますが、サイレントハンターとの間はなかなか縮まりません。ゴールまで150mの坂でもサイレントハンターの脚は鈍ることはなく先頭をキープ。結局そのまま逃げ切り勝利。2着にマチカネフクキタル、3着はミッドナイトベットとなりました。

前目でレースを進み、後半でも鈍らず脚を伸ばせる。今も昔も大阪杯はこういう馬が勝つレースなのでしょう。

晩年・引退後

大阪杯制覇以降は、約2年間未勝利が続き、8歳シーズンは未勝利、9歳シーズンもG2,G3で着外が続きました。その後G3新潟大賞典で2年ぶりに勝利し、重賞通算4勝目を飾りました。その後、天皇賞秋(11着)を最後に現役を引退しています。引退後は鹿児島で種牡馬入りし、貴重な九州のサンデーサイレンス系種牡馬として数年間コンスタントに種付けを行いました。残念ながら後継種牡馬は残せませんでしたが、ハンターキリシマやパリスドールなど九州産サラブレッドのJRA勝利に貢献しました。

サイレントハンターの現役通算11勝はサンデーサイレンス産駒歴代2位の勝利数です。勝ち鞍のほとんどが2000mであり、「スピード豊かな中距離マスター」と言うべき存在だったと思います。もしも当時の大阪杯がG1であれば、サイレントハンターの血はもっともっと広がっていたことでしょう。

精悍なる逃げ馬、サイレントハンター。

これからもファンの記憶の先頭を駆け抜けていくのでしょう。

メッシの注目馬

メッシさん
4月4日(金)22時youtube,Tiktokで公開する。
それまではゆっくりしておいてほしい。
YouTube

席は自由席なので、お好きなところに座ってください。サッカーと競馬が好きだよーって人はどうぞゆっくりしていってください。…

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